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政府保障事業の問題点


政府保障事業とは、ひき逃げや無保険車による事故被害者を救済するための給付金制度です。加害者が不明であったり、加害者が自賠責保険に入っていないために保険金が受け取れない場合でも、被害者は事故で受けた損害に対して保障を受けることができます。

ただし、自賠責保険と同じく、対人の損害についてのみ給付金が支払われます。また、限度額などについても、自賠責保険と同じです。

もし、交通事故の加害者が保険金を支払えない事故でも、被害者が泣き寝入りしなくて済むように作られたこの制度ですが、現状では、いくつかの問題点を挙げることができます。

問題点(1) 過失相殺が被害者に対してもより厳密になる
政府保障事業に基づいて手続きを行うと、事故の過失相殺についてより厳密な判定が行われます。自賠責保険などの過失相殺では、およそ10%刻みで過失の判定が行われますが、政府保障事業では5%刻みでの判定が行われます。

実質的に、被害者に対する過失が事細かに取り上げられることになり、給付金の減額にも繋がる懸念があります。

もちろん、不正な過剰請求などは防がなくてはなりませんが、それは政府保障事業に限ったことではありません。事故の被害者が、加害車両の保険加入の有無を選べるわけではありませんので、政府保障事業についてのみ、このような細かい過失判定が行われる点について疑問が残ります。

問題点(2) 支払いまでにかかる期間が長い
自賠責保険や任意保険でも、支払いまでに長期間かかることはありますが、政府保障事業では、申請から支払いまでに標準で6ヶ月〜1年ほどの期間が必要です。

このように時間がかかることの一つの原因として、問題点(1)で挙げた細かな過失相殺の判定にかかる時間もあるようですが、被害者救済の観点から見れば、支払いまでにかかる期間を短縮する施策の必要性はあると言えます。

無保険車による交通事故被害者が泣き寝入りするような悲惨な状況にならないよう、政府保障事業は絶対に必要な制度と言えます。

しかし、本当に被害者を救済するためには、これらいくつかの問題点を取り払う必要もあるように思えます。また、無保険車を減らすための根本的な対策も待たれるところです。

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